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『スカーフェイス』今夜もバビロン行く?

先日遅ればせながらAmazonプライムに加入しました。

ブライムビデオで映画やドラマもいろいろと観られるとあって、とくに年末年始これといった予定もなかったので、ちょっと尺が長くなかなか触手が伸びなかったスカーフェイス観ることにしました。

 

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以下一部ネタバレありです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この映画かなり昔に一度観たことがあって、その時の感想は、欲望に突き動かされた悪人が数々のヤマをこなして成り上がる一方で、その心の中に残る一縷の良心が引き起こす結局は悲しいストーリーというもので、ついに欲していた全てを手にした男が早朝の空に浮かぶパンアメリカン航空の「The World is Yours」という熱気球広告を眺める姿が印象的な映画でした。

改めて観て感じたのは、その時々で自分自身の感じ方が違うということでして、今回は映画のストーリーやキャラクター以外のある部分が無性に気になりました。

 

 

バブル時代は別として少し前までは「ヒルズ族」などと持ち上げ(?)、日本にも熱に浮かされた時代がありましたが、最近のモヤっとした閉塞感というか、行き詰り感がそうさせるのか、当時とは一変し今やモノを極力持たないミニマルな生き方ですとか、Quality of Lifeですとか、ポートランド的な少しレイドバックした生活が見直されてます。

かくいう僕もサラリーマンとしてのし上がり、大企業で勤め上げ、ガッポリ退職金をもらって悠々自適な老後を、といった人生からはスピンアウトしたクチなんですが。

 

アルパチーノ演じるトニーがギャングの親分フランクと初めて会った夜、フランクの愛人エルビラが「どこで食事するの?」と質問し、

 

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フランクは「バビロン・クラブは?」と答えます。

 

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それを聞いたエルビラは、「また?」と怪訝な表情。

 

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そうして画面はネオン輝くバビロンクラブへ。

エントランスにはリムジンや高級車がひっきりなしに流れ込み、ベルボーイが忙しくくるくる働いている。中に入れば小金持ちがフロアで踊る中、街の顔役がやはり今夜もそこにいて、顔役らしくVIPエリアを陣取っている・・・。

 

 

現在を価値観の多様化と言い切ってしまえばそれまでなのですが、多様化だけなく関心の絶対量が少なくなっているように思うのです。当時はなんというか悪人だろうと善人だろうと全員が共通の価値観を持っていて、さらにそこへの関心度も高いと。

それが金や消費への欲求だったのかもしれませんが。

 

なので「バビロンクラブに行くのが成功の証」とでも言わんばかりのこの熱に浮かされた空気感って、ある意味素敵だなあとバブルをギリギリ経験していない世代にとって少し羨ましく思ってしまったのです。

この先この手の熱を共有できる日がこの日本に再び訪れるんだろうかと。オリンピックには期待できませんしね。

 

 

それとこの映画、エルビラを演じたミシェル・ファイファーの評判もすこぶる良いようですね。確かに美人で目力も強い。

 

けど一番気に入っているシーンは、この鼻についたコカインを拭いもせずに酒を飲み続ける姿でしょうか。

 

堕ちていく、

堕ちていく、

堕ちていく・・・。

 

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この映画、結局勝者は誰だったんでしょうね。